やけに大きい猫―腹が立たなくなる魔法


私の仲良しのお嬢さん。



私が家に友だちを呼んで

ホームパーティーをするときは

かならずメンバーに入っていて、



1人1人、みんなを

おもてなししてくれています。



うれしいときは

一緒になってはしゃぎ、



私の体調がわるいときには

そっと寄り添ってくれます。



ご飯の時間には

いっしょになって食べて、



もちろん、一緒に寝ます。



お嬢さんとは、うちのにゃんこです。





いつも私たち人間と

おんなじ行動をとるので



「彼女は、自分を人間だと思ってるよね。」



という人がいました。





ところが、ある人がすかさず

逆のことを言いました。



「違うよ。きっと俺たちのことを

『こいつら大きい猫だなー』



と思ってるんだよ。



『やけにでかい猫だなー

しっぽがないし、毛づくろいも下手だし

変わったやつらだなー』



と思ってるんだよ」







そういわれてみれば

その通りです。





「自分を人間だと思っている猫」

というのは、

人間の目線です。



猫の立場に立って

猫目線で見てみると



猫である自分は普通で

人間の方が、奇妙な奴らなのです。



うちの猫は

私という、奇妙なでかい猫のために

ときどき毛づくろいを手伝い、

エサを捕ってきてくれます…(セミとか!!(>_<)





ところで、私たちは

ときどき……結構頻繁に、



誰かのことを

良いとか悪いとか

正しいとか間違っているとか

評価することがあります。



そして時に憤慨したり

ダメ出しをしたりするかもしれません。



だけど、本当の意味で

相手の立場になって

相手の価値観で考えてみると、



それは実は

悪いことでも

間違っていることでも

ないのかもしれないのです。



相手の価値観で考えることは、

職場や家庭の人間関係を

劇的に変えることのできる

メソッドの一つです。



どんなに間違っていると思える相手にも

脳があって、感情があって

価値観があります。



本当の意味で

相手の立場になって

考えて、感じてみることができたら

その人との関係が改善されるだけでなく



例えば、いろいろなことに

無駄に腹を立てなくても

済むようになるかもしれません。







あるとき、うちの猫は、

テーブルの上にあった

ペットボトルの蓋を床に落とし、



転がして、追いかけて、走って、

テーブルの上の、水差しやらなんやらひっくり返して

あたりをビシャビシャにしてしまいました。



「猫がいたずらをして、

水差しをひっくり返した」



という状況です。







でも、彼女の目線で考えてみると

怒る気になれません。



猫は、ペットボトルの蓋を見つけて

いたずらをしているのではなく、



狩りの練習をしているのです。





「狩りをしていたら

水が降ってきてビシャビシャになった」



彼女にとっては、そんな体験なのです。



水が降ってくるなんて

それはそれはびっくりしたでしょうね!(笑)



そう思うと

腹を立てる必要はありません。





ただ床を拭き、片付け、

彼女が安全に狩りの練習ができるように

簡単に布を丸めて新しいおもちゃを作り、

水のない部屋に投げて

そっちで遊んでもらいました。



怒りを抑えるのと

怒らないで済むのは

ずいぶん気分が違います。



腹が立つような状況のときにこそ

お試しあれ!



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