『うちの会社では、長いこと
求人を出したことがない』
黄綬褒章を受賞された経営者、
Oさんのお話です。
Oさんと私は家族ぐるみでのお付き合い。
食事の席でも、いつも
しょーもない話がメインです。
ですが先週は、ほんの少しだけ
ビジネスのことを訊いてみました。
(Oさんは関西人、なほみは関西出身です)
なほみ「会社を成功させるのに
大事なことってどんなこと?」
O社長『社風ってあるやろ』
なほみ「社風…」
O社長『会社の雰囲気とか、人間関係やな』
O社長『いろーんな人が、
生き生き活躍できる社風。
優秀な人だけ揃えたらいいやん、
って思うかもしれんけどな、
それじゃあかんねん。
みんなできること違うしな、
支え合ってチームでやるのが大切やねん』
なほみ「競い合ったりとかないの?」
O社長『そんなん、昔はあったけどな、
今もう、競争じゃうまくいかん。
生活だけのために働いてんのちゃうからな。
うちは役職あっても
関係なく皆フラットや。
フラットで意見言うて、扶け合う。
ひとつの共同体、ファミリーやな』
なほみ「まさしく相互依存やね」
O社長『せやから、コミュニケーションが
円滑になるように配慮してる。
仕事中でも、思ってることとか
気持ちを言いあえるようにする
リーダーがちゃんとおる。
なほみ「それやったら、お腹に貯めんで済むね」
O社長『せやから、なんか釣りとか
山とかアウトドアとかも
社員同士で行ってるで。休みの日にな。
会社は一部だけお金の補助してんねん』
なほみ「社員、仲ええねんなぁ」
O社長『そら厳しいこともあるで。
仲良しクラブじゃないからな。
でもそれが鍛錬になってまた成長するやろ。
厳しくても、意見違ごても
信頼関係があるからうまくいくんや』
なほみ「信頼…強い絆やな」
O社長『せやから、ほとんど縁故採用とか、
派遣から社員とか、そんなんばっかりで、
長いこと求人したことあらへん』
なほみ「ええ会社や!社長が凄いんちゃいますか(^-^)」
O社長『自分が居らんことが多いけど
みんなうまいことやってくれてるで』
O社長『あんな、みんな何か才能あんねん。
どういう人でもその人の才能を活かしてやな…』
なほみ「やっぱりそれを見抜くOさんが素晴らしい(^_^)」
O社長『適材適所やな。ワシも適所か(笑)』
真面目な話はほんの短い時間でしたが
心を掴まれたお話でした。
Oさんは功績を認められ黄綬褒章を受賞、
会社は創業76年の製造業、
経産省の地域未来牽引企業に選定されています。